SimuAudio 問題No2の解説
- 純音聴力検査シミュレーションソフトウェアSimuAudio 問題No2の解説ページです。
- 問題No2は正常聴力のオージオグラムですが、正常例においても骨導マスキングが必要であることが理解できます。
- 問題No1の解説を読まれていることを前提としています。
1.マスキング無しでの両側気導閾値の測定
- マスキング無し(Mask OFF)の状態で両側の気導聴力閾値を測定します。
- 問題No1の時と違って気導検査のマスキングを促すインジケータは点灯しません。
2.マスキング無しでの両側骨導閾値の測定
- マスキング無し(Mask OFF)の状態で両側の骨導聴力閾値を測定します。
- やはり気導検査のマスキングを促す点滅は生じません。
3.マスキング下での両側骨導閾値の測定
- 左右差がないのでどちら側から行っても構いません。安全なマスキングレベルの目安(水色の点滅)も参考になります注。
- これで完了です。正解を表示して確認して下さい。
- 両側ともマスキングをかけると骨導閾値が変化(上昇)することが分かります。
これは低音部(〜1,000Hz)には外耳道閉鎖効果による骨導閾値低下が認められるためです。
低音部で左右差が少ない場合には骨導閾値の良い方の測定でも対側のマスキングが必要です。
注 安全なマスキングレベルの目安も気導マスキングのプロンプトも単なる「目安」に過ぎず、絶対的なものではありません。
これらの詳細については下記の参考文献を御参照下さい。
- 日本聴覚医学会(編):聴覚検査の実際(改訂3版).南山堂,東京,2009
- 服部 浩:図解実用的マスキングの手引き(第4版).中山書店,東京,2009
- 服部 浩:基本的聴覚検査マニュアル(第3版).金芳堂,京都,2010